ウチのメイン暖房は床暖房で、サブ暖房としてアラジンの石油ストーブを使っています。ポイントは、電気を使わないところ。万が一、停電となった場合でも、石油ストーブがあれば、部屋を暖めることができます。

さて、このアラジンの石油ストーブ。1930年代より点火方法が変わっていないという、昔ながらの石油ストーブです。テレビの山小屋のシーンといえば、このアラジンが多く使われています。
素晴しいのは、臭いがほとんど無いこと。点火と消火のときに、ほんの少し臭いますが、今まで使ってきた石油ファンヒーターなどの暖房器具に比べたら極少。気になるような臭いは、アラジンにはありません。
そして、静かなところが気に入っています。音楽の仕事をしていますので、音には特に敏感です。「シュー」と、かすかな燃焼音はあるものの、ほとんど無音といっても過言ではありません。
肝心の暖かさも、コンパクトサイズのわりになかなかのものです。ファンヒーターのような暖房の立ち上がりは期待できませんが、ポカポカと部屋が暖まる感じには感心しました。暖かさの質が高いという印象です。
燃費は、寒かった先月でも2リットル弱しか使わなかったくらいですから、我が家の使用状況に合っていると思います。
欠点は、給油です。石油ファンヒーターのように、給油タンクだけ外れるわけではなく、本体の給油口へ直接灯油を入れます。そのため、給油時にはタンクを持ってくるか、アラジン本体をポリタンクのところまで運んでいく必要があります。我が家は後者です。女性には、少々重たいかもしれませんね。給油自体は想像していたよりも簡単でした。これには給油ポンプのスグレモノが活躍してくれているお陰もありますので、次回ご紹介することにしましょう。
もう一つの欠点は、空焚きすると煙が出るそうです。燃料切れで自動消火する昨日はありませんので、灯油残量は常に気にしておく必要があります。我が家では、3日に1回くらいの給油頻度です。
点火もワンタッチではなく手動で行う必要があり、操作は基本的にマニュアル。最近のオート家電に慣れていると、面倒に感じる部分も確かにあります。しかし、便利を追求するあまりに失ってしまったものが、アラジン石油ストーブにはあるように思えます。それは、「質の高い暖かさ」、「臭いの少なさ」、「静けさ」、「ブルーフレームと呼ばれる美しい青い炎」という魅力の数々。この素晴しい石油ストーブが、既に半世紀以上も前に完成していたとは、なんとも驚きです。
軽井沢のような寒冷地でなくとも、アラジン石油ストーブは魅力的な暖房器具だと思います。おすすめです。